虫歯発生のメカニズムと、虫歯の予防や治療について

2018年11月25日

虫歯はなるべく早い段階での予防と治療が重要です

虫歯は食べ物などに含まれる砂糖のほかに食べかすなどを栄養とします。
そのため、食後に徹底した歯磨きを行い、お口の中を清潔にする必要があります。

虫歯の原因とは

食生活が豊かになるにつれて虫歯になる人が増加してきました。
虫歯とはミュータンス菌をはじめとする感染症の1つです。
虫歯はミュータンス菌が作るプラークと呼ばれる歯垢が大きく関係しています。
虫歯は小さなお子様からお年寄りまで老若男女を問わず感染するため、多くの人が虫歯の辛い痛みに悩まされています。
虫歯発生の原因を知ること、虫歯予防に最善を尽くすことで虫歯感染のリスクを減らすことが大切なのです。

では、虫歯はどのような原因で発症するのでしょうか。

◆甘いものは虫歯の大好物

口の中に潜んでいるミュータンス菌をはじめとする細菌たちは、穀物由来の糖分ではなく砂糖などの糖分を好みます。
糖分を食べたミュータンス菌は乳酸を出しますが、後程説明する歯垢(プラーク)に蓄積された乳酸は歯を溶かす働きがあります。
この乳酸と歯垢の働きが虫歯の原因となるのです。

◆プラーク(歯垢)の付着

歯垢は歯にこびりつきます。歯垢の中にいる細菌たちは、摂取した炭水化物や砂糖を代謝し、乳酸や毒素などを作り出します。
この乳酸は、歯垢(プラーク)の下にある歯のエナメル質を侵食し、虫歯の原因となります。
他にも、細菌が吐き出した毒素は、口臭などのお口のトラブルの原因にもなります。

◆歯並びや歯の状況

歯並びが整った人より、歯並びの悪い人は虫歯に感染するリスクが高いということができます。
歯並びが悪い人は歯並びがいい人に比べて、歯垢(プラーク)が残りやすい傾向にあります。
他にも、酸に弱い歯の人は虫歯のリスクが高くなります。

◆歯磨きの不徹底

歯磨きは歯垢を除去するために行います。この歯磨きが不十分だと歯に歯垢がたまってしまい、虫歯のリスクが増加してしまいます。
間食が多い人も歯垢がたまりやすい傾向にあるので注意した方が良いでしょう。

◆虫歯は母子感染する

一般的に、子どものミュータンス菌は2歳前後に口腔に定着するとされています。
母親がミュータンス菌を多く保有しているほど、子どもへの感染リスクが上がります。
ミュータンス菌に感染した子どもは虫歯発生の可能性が上がります。

虫歯を予防するためには

虫歯にかかってしまうと、物を食べた後に痛みを感じたり、冷たい食べ物や飲み物がしみるという症状が発生ます。
やがて虫歯が進行すると、何をしなくても常に痛みを感じ、夜も眠れないような状態になります。
歯のいちばん外側はエナメル質という素材で形成されています。
このエナメル質に虫歯ができても何の痛みも感じませんが、その内側にある象牙質や歯髄、
神経に虫歯が到達してしまうと鋭い痛みを感じてしまうようになります。
大切な歯と長く付き合うためにも、虫歯の適切な予防法を知ることが大切なのです。

★虫歯予防に日頃から心掛けたいポイント

●食事はよく噛んで

食事の際に食べ物をよく噛むことで唾液の分泌が促進する効果があります。
たくさん噛むことによって出る唾液は、酸性のものを中性にする力が通常の唾液よりも強いといわれ、虫歯予防にもつながります。
また、柔らかい食べ物よりも、少し硬めの食べ物を何回も噛んで食べることでより効果を高めることができます。

●甘いものに気を付けて

甘いものを摂取すると、口腔内が酸性になってしまい、歯のエナメル質にとって厳しい環境になってしまいます。
そのため、甘いものを食べた後は、うがいや歯磨きなどをするように心がけることが大切です。
飲み物や料理の味付けに砂糖以外の甘みのある調味料を使うなどの工夫をするなどの、日ごろから心がける必要があります。

●食べた後は必ず歯磨きを

食事を行った後に、口の中に残った歯垢(プラーク)や糖質を落とすためにも、食後の歯磨きを行うことは非常に重要です。
朝起きて口の中をリフレッシュさせるために、朝食前に歯磨きを行う方がいますが、朝食後も必ず歯磨きを行うように心がけましょう。
そして、間食ごとに歯磨きを行う習慣を身に付けることで、より効果的に虫歯の発生を予防することができるようになるのです。

●ただ磨くだけでなく正しい磨き方を

いくら一日に何回も歯磨きを行っても、ブラッシングの方法が正しくないと、虫歯の予防に効果を期待することはできません。
特に、歯と歯肉の境目や、歯と歯の間の部分、奥歯の溝などは磨き残こしが多くなりがちなので、意識しながらブラッシングを行いましょう。
また、自分のお口に合った歯ブラシを使うことも重要になります。

●歯に重要な栄養を摂る

カルシウムやビタミンD、ビタミンA、ビタミンCなどの栄養素が歯を丈夫にする効果があります。
歯にとって最も重要な栄養素はカルシウムですが、カルシウムの石灰化や代謝などにビタミンDを欠かすことができません。
また、象牙質の基盤にビタミンCを、エナメル質の形成にはビタミンAをそれぞれ必要とします。

●キシリトールを活用しましょう

キシリトールは樫や白樺といった樹木からとれる天然由来の甘味料です。
キシリトールは砂糖と異なり、口腔内の最近の栄養にならず、口の中で酸を作りません。
また、歯の傷もごく初期のものであれば修復するという働きがあります。
他にも、キシリトールは唾液の分泌を促す効果があるため、唾液の分泌が少ない人はキシリトールが含まれたガムなどをかむことによって、唾液の分泌を促し虫歯の予防をすることもできます。
そして、キシリトールはミュータンス菌の感染を抑制するという効果があることでも知られています。
市販されているキシリトールが含まれた製品は、歯磨き剤やガム、トローチなどがあります。

●緑茶を食後に飲みましょう

食後にお茶などを飲むことで、口の中に残った食べかすを洗い流す効果があります。
中でも緑茶は、口臭や歯周病、虫歯などに効果があるとされるカテキンやフッ素、フラボノールが多く含まれています。
フッ素には歯の傷を修復する効果が、カテキンにはお口の中の細菌の増殖の抑制、フラボノールには毛細血管を強化し、歯茎からの出血を防止する効果がそれぞれあるのです。

●定期検診を受けましょう

人間ドッグを定期的に受けるように、お口も少なくとも半年に一回は定期的に歯医者で診てもらいましょう。
定期検診によって、初期段階の虫歯を見つけることができれば、処置も非常に簡単に済みます。
また、定期検診では歯石や歯垢を除去してくれます。

虫歯の進行について

◆C-0

C-0は自覚症状が全くない状況を指します。
治療法は主に、フッ素の塗布などを行い、傷ついた部分の再石灰化を促します。

◆C-1

C-1は歯の表面のエナメル質に小さな穴が開いた状態です。
自覚するような痛みはなく、治療も痛みを感じず簡単に行うことができます。

◆C-2

C-2は虫歯が象牙質に到達した状態を意味します。
この状態では熱いものや冷たいものがしみるようになります。
早期に歯科に受診しましょう。

◆C-3

C-3はC-2よりも虫歯が進行し、歯髄という神経まで虫歯が達した状況を指します。
C-3では歯髄炎を起こしているため、痛みを感じます。
この状態での治療は痛みを抑えるために部分麻酔などを施してから行います。

◆C-4

C-4は虫歯が歯根という歯の歯茎の中に入っている部分に虫歯が進行している状況です。
激しい痛みを感じ、場合によっては歯を抜く必要があります。
一刻も早い歯科の受診をしましょう。

虫歯の治療法とは

どのような病気でも同じことは言えますが、早期に治療をすればするほど、簡単な治療で終わらせることができます。
虫歯の進行状況を理解することで、痛みに苦しめられる前に早めの治療を行いましょう。

●初期段階の虫歯の治療法とは

かつては虫歯の処置は歯を削る方法が一般的です田。
しかし昨今では、可能な限り歯を削らないような治療法が広まっています。
では、歯を削らず痛くない治療とはどのようなものなのでしょうか。

・エアブレイジョン…酸化アルミニウムという粒子を高速で虫歯の箇所に吹き付けることで治療を行います。

・エルビムヤグレーザー…レーザーを使いとても小さな爆発を起こすことで、歯質を蒸散させて治療します。

この他にも、音波振動を利用した治療法や、薬液を塗ることで軟らかくなったものを掻き出す方法などがあります。

●痛みを感じている虫歯の治療法

歯に痛みを感じている場合、歯髄が炎症を起こしていると考えられます。
虫歯の進行具合によってその場に適した治療が行われます。

・感染を防止し、歯髄を活かす治療
・細菌に感染してしまった部分を削り、細菌を除去する方法
・すべてを除去する治療法

●強い虫歯の痛みを感じているときの治療法

強い痛みを感じる虫歯の治療には、歯髄という神経を除去する治療法が行われます。
炎症をおこした歯髄を取り除くことで、骨の中まで虫歯の被害が及ぶことを回避します。
このときに、歯髄を除去してしまうと、虫歯が再発した際に痛みを感じないため、虫歯が悪化してしまうまで気づかない可能性もあるため注意が必要です。

●激しい痛みを感じる虫歯の治療法とは

虫歯が進行してしまうと、歯髄が腐敗し、骨の中に膿がたまり、激し痛みを感じます。
かつてはここまで進行してしまうと抜歯を行っていましたが、昨今では、感染源を絶つことさえできれば、歯を残すことができるようになっています。
その場合は、感染した歯髄や膿を除去し、その部分に詰め物を施します。

●よく聞くシーラント法とは

シーラント法は歯の溝を樹脂でふさぐという虫歯の予防法です。
特に、小窩や裂孔がある奥歯の虫歯予防に効果があります。

■まとめ

虫歯による歯の痛みは、とてもつらいですが、普段から心掛けて対策をすることによって虫歯を防ぐことができます。
中でも特に、食後の歯磨きは非常に重要です。
歯磨きをすることが難しいような状況でも、なるべくうがいだけでも行いましょう。
また、自力での対処が難しい小さなお子様やご老人の歯については、虫歯を予防するために、親御さんや第三者の肩書にかけてあげることが大切になります。

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