歯周病の進行段階別に見る治療方法

2017年11月6日

はじめに

みなさんは歯周病の治療はどのようなものかご存じでしょうか?

 

歯周病という言葉は知っていても、どういった病気でどの様な治療を行うのか、詳しくは知らないという方が多いでしょう。

歯周病は感染症の中で最も多くかかる病気と言われており、40歳以上の8割もの方がこの病気にかかっているとも言われています。
さらに、歯周病は生活習慣病でもあり、全身疾患とも深い関係があります。
歯周病は進行度により治療内容が変わってくるため、軽度で早く治療を受けた方が改善しやすいと言われています。
ご自分の歯周病の進行度を早く知っていただき、最適な治療を受けるようにしましょう。
歯周病の治療を成功させるにはセルフケアとプロとの連携がカギです。
つまり、セルフケアなくして歯周病の改善は見込めないと言ってもいいでしょう。
ここではそんな歯周病の進行度別治療法をお教えしますので、ぜひ読んでみて下さいね。

歯周病の進行度別治療法

歯周病には進行度合いによって軽度から重度に分けられます。

軽度の歯周病

歯周病の原因となる菌は空気を嫌うので、歯と歯ぐきのさかい目にある歯周ポケットの中を増殖しながら歯根部に向かい侵襲されていきます。
なので、健康であれば2~3ミリ程度の歯周ポケットが軽度の歯周病になると4~5ミリにもなり周りを覆っている歯ぐきも腫れ、健康な状態と比べるとぶよぶよし始めます。
この状態で感じる症状としては歯ぐきの腫れや歯磨きの際に血が出る・・などです。

 

  • 治療法
    初診の際に問診を行って歯周組織を調べます。
    必要ならレントゲンを撮り、お口の中を写真で摂ってそれを元に診断し治療を始めていきます。
    初期段階なら数回の治療で症状が改善されます。

中程度の歯周病

歯周病菌が歯根部に沿ってさらに深く侵襲してしまうと、歯周病菌が作り出す毒素により歯槽骨という骨が溶け出します。ここまでくると歯周病特有のさまざまな自覚症状を感じる方が多いです。

 

この時、歯周ポケットは5~7ミリにもなっているため、歯周ポケットの中をご自分できれいにするのは難しいです。
歯周ポケットの中では常に免疫細胞と歯周病菌が戦っており、炎症反応が起きているため免疫細胞の死がいである膿がどんどん溜まっていきます。
この膿が歯と歯ぐきの間から出てきたり、歯ぐきを押すと出てくるようになります。
そうなると、歯周ポケットの中にある歯周病菌や膿から出るにおいによって口臭がひどくなります。
ここまで歯周病が進むと歯槽骨が溶け出してしまうので、骨の上を覆っている歯ぐきが痩せてしまい、歯根の表面を覆っていた歯ぐきが縮み歯根部が露出するため歯が伸びたように見えます。
さらに、歯根部が露出してしまうと冷たいものや熱いものが直接歯髄の神経に伝わってしまい、知覚過敏になることもあります。

 

  • 治療法
    問診を行って歯周組織を調べます。
    必要であればレントゲンを撮ったりお口の中の写真を撮り、病態を診断して治療を始めていきます。
    中程度の歯周病は歯石の沈着も多いので最初の1~2回でこの歯石を除去し、組織検査を行っていきます。
    症状によっては歯周外科治療を行って症状が改善されたかどうかを再検査することもあります。
    最低でも1回程度は治療を行い、外科処置を行った場合は最長で6ヶ月程度かかることもあります。

重度の歯周病

歯周病菌によって侵襲がさらに歯根部の先まで進行してしまうと、歯周ポケットの深さは7ミリ以上になりますが、これを重度の歯周病と言います。
ここまでくると歯槽骨がかなり破壊されてしまい、歯を支えるのが難しくなっています。
なので、歯を指で押したり食事の際に食べ物を噛んだりすると歯がぐらついてしまい、痛みが起きることがあります。
また、重度にまでなってしまうと歯槽骨が失われるので、歯が捻じれてしまったり、傾いたり、浮き上がってくる・・など元の正しい位置から移動することもあります。
歯を支えている骨が全て溶けてしまうと歯は骨でなく周りの柔らかい組織だけで支えられているため、最悪抜け落ちてしまうのです。

 

  • 治療法
    問診を行って歯周組織を検査します。
    必要であればレントゲンを撮ったりお口の写真を撮りそれを元に診断、治療が始まります。
    重度にまでなってしまうと歯石がかなり沈着しているので、1~2回の通院で歯石をまずは取って組織検査を行います。
    症状によっては歯周外科治療を行って症状が改善されたかどうか検査することもあります。
    その後、重度の場合は噛み合わせを調整したり、噛み合わせを安定させるための口腔機能回復治療を行っていきます。
    場合によっては被せものを入れることもありおます。
    最終的に組織検査を行いますが、最低でも治療に3ヶ月はかかります。
    もし、被せものや外科治療を行った場合は1年程度かかることもあるようですね。

メンテナンスの重要性

歯周病は知らず知らずの間に痛みもなく進んでいく恐ろしい病気です。
そのことから、別名サイレントキラーとも呼ばれるほどです。
初期症状である歯ぐきからの出血の段階で気づいて治療を行えばいいのですが、痛みがないため気づかないことが多いです。
日ごろの歯磨きによって細菌のセルフコントロールを行うことができますが、これには限界があるためプロによってフォローしてもらうことが重要ですね。
歯周病は生活習慣病の一つだとも言われていますので、歯周病の基本的な治療や歯周外科処置などが終わればメンテナスをする必要が出てきます。
治療が終ったから終わり・・ではなく、定期的にクリニックでメンテナンスを受けるようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?
歯周病の進行度別治療法を詳しくまとめてみました。
歯周病は初期段階ならクリニックで歯周病だと診断されるまで全く自覚症状がないことが多いです。
もし、初期段階であってもお口の中の状態が悪かったり、免疫力が落ちていたりすると若い方であっても症状が進行してしまい、最悪歯を失うことになりかねません。
歳を取るにつれ免疫力は落ちていくため、全身の健康にも気を配りつつ歯周病を予防することに取り組みましょう。
歯周病を防止できれば一生ご自分の歯で食べたり会話したりすることができます。
豊かな生活を送るためにも歯周病を予防してくださいね!

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