放っておくと怖い!虫歯が全身に与える悪影響について

2017年4月25日

お子さまから高齢者の方まで、どなた人にでも起こる可能性がある虫歯。

虫歯は初期の段階では痛みを感じず、ついつい放置してしまいがちですが、痛くないからといって虫歯を放置してしまうと、歯やお口だけではなく、全身にまで悪影響をおよぼしてしまいます。

今回は、「放っておくと怖い!虫歯が全身に与える悪影響」についてお話をさせていただきます。

虫歯の細菌は全身に悪影響をおよぼします

虫歯は歯に出来る病気のため、多くの方が虫歯を単なる「歯の病気」と考えがちですが、それは大きな間違いです。

歯は、歯の根っこの部分で神経やあごの骨、血管とつながっており、虫歯を放置して悪化させることで虫歯の細菌が神経や血管の中に入り込んでしまい、全身にさまざまな悪影響をおよぼします。

「神経」- 虫歯は頭痛を引き起こします

虫歯の細菌は神経に入り込んでしまうと、その部分から骨の中に侵入することがあります。

特に上あごの骨に近い上の奥歯に出来た虫歯が悪化すると、根っこの先に溜まった膿から細菌が副鼻腔と呼ばれる部分に入り込んでしまい、「副鼻腔炎」「頭痛」を引き起こすケースがあります。

「骨」- 虫歯は骨を腐らせます

虫歯は歯の根っこの部分にまで到達してしまった場合、根っこの中にある細菌があごの骨の中に広がり、骨髄に感染して「骨髄炎」を引き起こすことがあります。

骨髄炎になると発熱や嘔吐、原因不明の体調不良が続く、などの症状が起きるほか、さらに症状が進んだケースでは「あごの骨が腐って溶けてしまう」こともあります。

「血液」- 虫歯は命に関わる病気を引き起こします

虫歯の細菌があごの骨や歯ぐきの中にある血管から血液に入り込んでしまうと、血液に侵入した細菌が脳や心臓に到達し、「脳梗塞」「心筋梗塞」を引き起こすことがあります。

虫歯の細菌や歯周病菌は血管内に炎症を起こす性質があり、炎症によって血管内部が腫れて血液の流れが阻害され、血流が悪化します。

血流が悪化すると血液がドロドロになって血栓が出来やすくなってしまい、血栓が原因で起きる脳梗塞や心筋梗塞等の命に関わる病気を発症してしまうのです。

「唾液」- 虫歯は消化器官の炎症や肺炎を引き起こします

虫歯になった状態の歯で食べ物をそしゃくすると、食べ物と一緒に唾液中に含まれる虫歯の細菌が食道や胃などの消化器官へと運ばれます。
すると、細菌によって食道や胃が侵されてしまい、「消化器系の炎症」を引き起こすことがあります。

食道や胃が侵される消化器系の疾患は吐き気や胃の不快感などの症状を起こしやすく、食欲不振につながります。

食欲が出ずに食事を満足に摂らない状態が長く続くと栄養が不足しやすくなり、栄養不足が原因でほかのさまざまな病気を併発してしまうこともあります。

また、ご高齢者の方は食べ物を飲み込む機能が弱まっているため誤嚥(ごえん:食べ物や液体が誤って咽頭や気管に入り込んでしまうこと)しやすく、誤嚥によって唾液中に含まれる虫歯の細菌が肺に到達し、「肺炎」を引き起こすことがあります。

「全身」- 虫歯は全身の器官にダメージを与えます

神経や血液に入り込んだ虫歯の細菌は、全身を駆け巡って骨や内臓、脳などの器官に「腫れ」を引き起こすことがあります。
また、脳に入り込んだ細菌が腫瘍を作り「脳腫瘍」を引き起こすことも明らかになってきています。

さらに、風邪などが原因で身体の抵抗力が落ちているときには虫歯の細菌が全身の各器官に感染症を引き起こし、死にいたるケースもあります。

ただし、健康な人ではそのような症状が起こることはまれであり、通常は虫歯の痛みに耐えかねて歯科医院や医療機関で治療を受ける人がほとんどです。

虫歯によって引き起こされる症状はほかにも多くあります

虫歯は、細菌が原因となる病気以外にも身体にさまざまな症状を引き起こします。

1.顔面の神経麻痺

虫歯になると歯が痛むため、自然と顔の筋肉がこわばり緊張します。一時的な痛みであれば緊張はすぐに解けますが、症状が悪化した虫歯の場合には強い痛みが持続的に続くことになり、顔の筋肉が常に緊張した状態が続きます。
すると、筋肉疲労を起こした顔の筋肉をフォローするために緊張していない顔の筋肉が無理な動きをするようになってしまい、顔全体の筋肉が正しく動かなくなります。

その結果、顔面の神経が麻痺し、「顔の半分側だけがしびれる」、「目の周りや口の筋肉を動かしにくくなる」、などの症状が発生します。
虫歯によって引き起こされた顔面の神経麻痺は虫歯の痛みが原因のため、虫歯を治療しない限り症状が治まることはありません。

2.かみ合わせの異常や歯ぎしり

虫歯が痛んでくると、痛みが少ない片方の歯、もしくは痛みのない歯だけで食べ物をかむようになります。片側の歯や痛みのない歯など、いつも同じ場所の歯で食事をする生活を長く続けていると、食べ物をかむ為のそしゃく筋というあごの筋肉に異常が出てしまい、歯並びやかみ合わせに異常が生じてきます。

さらに、かみ合わせが悪くなると就寝中に歯ぎしりを引き起こしやすくなり、歯ぎしりが原因で不眠が誘発されてしまうほか、歯に強い負担がかかることによって「歯の欠け」や「歯のえぐれ」といった症状が発生することもあります。

3.糖尿病

虫歯になると歯が痛むため、食べ物をよくかまずに飲み込むようになります。しっかりとかまずに食べ物を飲み込むことは「がっつき食べ」「早食べ」につながり、ご飯や麺類、パンやその他の糖質を含む食べ物が速いスピードで体内に入ってしまい、血糖値が急激に上昇します。

血糖値が上昇した状態が長く続くと、血糖値を低下させるホルモンのインスリンが正常に分泌されなくなり、その結果、インスリンの分泌異常が原因によって引き起こされる糖尿病を発症してしまうことがあります。

虫歯は早期発見・早期治療で症状を最小限におさえることが出来ます

「虫歯が全身におよぼす悪影響について」、いかがでしたでしょうか。

虫歯は歯やお口だけではなく全身に影響をおよぼす怖い病気です。
しかし、虫歯はほとんどのケースにおいて適切な歯科治療によって治すことが出来ます。
虫歯が原因で身体の病気を発症した人のほとんどが、「めんどうくさいから」「時間がないから」という理由で虫歯を放置してしまうことにより、全身の病気が引き起こされているのです。

虫歯は早めに治療すればするほど、歯や身体全体におよぼすダメージを最小限におさえることが出来ます。

もし、虫歯に気づいたときには早めに歯科医院を受診して治療を受け、合わせて、日ごろから毎日のブラッシングを始めとしたプラークコントロールを欠かさずに行い、歯とお口、そして全身の健康を保つように心がけましょう。

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